本当のAGA

AGAについての美容師目線の解説

今回は、AGAについて…知ってるようで知らない情報をお悩み専門の美容師目線で皆様にお伝えさせていただきます。

● AGA(男性型脱毛症)とは?

AGA(Androgenetic Alopecia、男性型脱毛症)は、主に男性に見られる進行性の脱毛症で、遺伝や男性ホルモンの影響によって引き起こされます。成人男性の約30%が30代までに、50%が50代までにAGAを発症すると言われています。

● AGAの原因

1. DHT(ジヒドロテストステロン)の影響

AGAの主な原因は、DHT(ジヒドロテストステロン)という男性ホルモンです。
テストステロン(男性ホルモン)が5αリダクターゼ(還元酵素)によってDHTに変換され、毛根の「アンドロゲン受容体」と結合することで、『髪よ抜けろ』という指令を出しヘアサイクルを乱し、毛髪が細くなり抜けていきます。

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2. 遺伝

AGAは遺伝の影響を強く受けます。特に母方の家系(X染色体)からの影響が大きいとされていますが、父方からの遺伝も関係しますが大半が母方の家系の影響が大きいとされてます。なので母方とお父さん(おじいちゃん)の現状見ると分かりやすいです。
※ただし必ずしもという訳じゃないので気をつけてください。

3. 生活習慣

  • 食生活の乱れ(脂質の多い食事、ビタミン不足)
  • ストレス(自律神経の乱れ、ホルモンバランスの変化)
  • 睡眠不足(成長ホルモンの分泌低下)
  • 喫煙・飲酒(血流の悪化)

● AGAの進行パターン

AGAは段階的に進行し、以下のようなパターンが一般的です。

  • M字型(前頭部型):おでこの両端から後退(約30〜40%)
  • O字型(頭頂部つむじ型):つむじ周りの薄毛(約20%〜30%)
  • U字型(頭頂部全体):前頭部と頭頂部がつながり、広範囲に薄毛が進行(約10%〜20%)
  • びまん型(全体的な薄毛):頭全体が均等に薄くなる(約10%〜20%)

※甲状腺異常、栄養不足、ストレスなども原因に
※びまん型は、AGAと別物でもあり、重なる部分もあります。

進行の度合いは「ハミルトン・ノーウッド分類」という基準で7段階に分類されます。

● AGAの治療法

内服薬

  1. フィナステリド(プロペシア、フィンペシア)
    ・ 5αリダクターゼの働きを抑えてDHTの生成を阻害
    ・ AGAの進行を抑える効果がある
    ・ 副作用:性欲減退、ED、肝機能障害など
  2. デュタステリド(ザガーロなど)
    ・ フィナステリドより強力なDHT抑制作用
    ・ 前立腺肥大症の治療薬としても使用
    ・ 副作用:フィナステリドと同様
  3. ミノキシジルタブレット
    ・ 発毛促進、育毛
    ・ 進行性脱毛の遅延
    ・ 副作用:多毛症、むくみ、動悸、息切れ、低血圧、心拍数の上昇
    ※心臓への影響が懸念されるので持病がある方は、医師との相談が必要

外用薬

  1. ミノキシジル(リアップなど)
    ・ 塗るタイプと注射で打つタイプがある
    ・ 血管拡張作用で毛根に栄養を届ける
    ・ 毛母細胞を活性化し、発毛を促進
    ・ 副作用:頭皮のかゆみ、かぶれ、動悸など
    ※発毛を促進するので必ず生えるという訳ではない
  2. 自毛植毛
    ・ 自分の後頭部の髪を移植する手術
    ・ 定着すれば半永久的に生え続ける
    ・ 高額(50万円〜300万円程度)
    ・ 韓国やトルコで安価で施術することも可能(100万円前後)
  3. 生活習慣の改善
    ・ バランスの良い食事(亜鉛・ビタミンB群・大豆イソフラボン)
    ・ 十分な睡眠(成長ホルモンの分泌促進)
    ・ ストレス管理(運動・趣味など)
    ・ 禁煙・節酒(血流改善)

まとめ

  • AGAはDHTの影響で進行する遺伝性の脱毛症
  • 内服薬(フィナステリド・デュタステリド)で進行を抑えられる
  • 外用薬(ミノキシジル)で発毛を促進できる
  • 生活習慣の改善も重要
  • 進行する前に早めの対策が大切!

※AGAは放置すると進行するため、早めに処置をした方が今の現状をキープできます。対処が遅れれば遅れるほど満足のいく毛量になりにくく、またお値段もかかってきます。

以上AGAについてまとめてみました。
少しでも皆様のお役に立てればと思います。

またそれぞれ細かい詳細については、今後ブログにてご説明させていただきますので今後もチェックよろしくお願いいたします。